都市・交通デザイン学科

1年生がフィールド実習を行いました

7/6(木)の「入門ゼミナール」にて都市・交通デザイン学科の1年生がフィールド実習を行いました。
学生たちは8つの班に分かれ、対象のフィールドについて事前に調べ学習をしたうえで現地見学に臨みました。実際に現場に足を運ぶことで新しい発見をすることもあり、事前に用意した質問以外にも疑問に思ったことについて積極的に質問しました。ご協力いただきました関係者の皆様、お忙しい中ご対応いただきありがとうございました。
7/27(木)に今回のフィールド実習で学んだ成果についてグランドプラザで発表を行います。13:15~14:45に行いますので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

1班は、猪谷楡原道路へ出向き、片掛地区法面崩落現場と猪谷橋床版工事(型枠設置)を国土交通省 富山河川国道事務所の方にご案内いただき見学しました。


片掛地区法面崩落現場での説明状況


猪谷橋床版工事(型枠設置)説明状況

2班は7名の学生たちが、日本屈指の急流河川である常願寺川の実際について現地見学を通して学びました。常願寺川は日本屈指の急流河川であり、それに応じた特別な対策・施工技術が用いられています。現地に出る前に、富山河川国道事務所の方より、現在の常願寺川ができるまでの歴史と対策の経緯を学び、知識を身につけました。その後、常願寺川の上流から下流にいたるまで、対策が施された実際の場所に訪れ、そのスケールの大きさを体感しました。特に、安政5年の飛越地震によって作られた堰止め湖の決壊で、常願寺川を流れてきたと言われる「大場の大転石」を実際に見ました。この大場の大転石は直径6.6m、推定質量400トンとも言われており、常願寺川が潜在的に持つ流力の大きさを目の当たりにしました。学生の皆さんは、実見学を通して、学術的な知識だけでは得られない体験を得てくれたものと思います。


常願寺川の対策の実際を現場視察しました。


大場の大転石のスケールを体感しました。

4班は、富山県富山土木センターのご協力のもと、富山大橋の見学を行いました。富山土木センターで説明をお聞きした後、舟橋などの旧神通川痕跡を見ながら、富山大橋に赴き、現場で説明を伺いました。新旧富山大橋の違いや富山大橋に行われている工夫や地域住民を巻き込んだ取り組みについてのご説明を聞きました。

5班は、大学から環水公園を経由し中島閘門へ出向きました。富山港湾事務所の方からのご説明のもと閘門の開閉や操作室を見学し、テーマについて議論しました。

6班では「南富山駅前周辺」を調査しました。
富山市都市計画課の方に「南富山駅周辺のまちづくり」についてご説明いただいた後、南富山駅から周辺の細街路の多い市街地、区画整理された市街地、自動車中心の駅前広場、アーケード商店街の順にまち歩きをしました。市からの説明では、市のまちづくりの基本方針をはじめ、南富山駅周辺の変遷、地元の団体「南富山まちづくりを考える会」が発足して始まった南富山駅周辺のまちづくりの経緯について説明を受け、南富山駅周辺のまちづくりの現状について理解しました。その後、熱い日差しの中、フィールドワークを行いました。ところどころのポイントでは、立ち止まってまちづくりの現状についてご説明いただくとともに、学生と市の担当者との質疑応答や意見交換を行いました。

7班は佐藤鉄工(株)様にご案内いただき、同社の立山工場と富立大橋上部工工事を見学しました。工場では鋼橋が製作されるものづくりの過程を、現場では工場の製品がインフラとして完成していく施工の過程を見学させていただき、橋梁が架かるまでの様々な過程やその仕事について学ぶことができました。また、複数の企業の共同で施工されている富立大橋の現場では、当学科の卒業生(第1期生)2名が活躍されております。見学時にもご説明いただき、現場に関する質問のみならず、学生時代の過ごし方やや卒業後の働き方などにも気さくにお答えいただきました。1年生は今後の勉学やその先のキャリアパスについてもイメージを膨らませる機会となりました。

8班では「コンサルタントの仕事と新湊大橋」というテーマでフィールド実習に取り組んでいます。この日は大手建設コンサルタントとして幅広い分野の業務を請け負っている大日本ダイヤコンサルタント株式会社の北陸支社様にお伺いして、「建設コンサルタント」とはどのような業種か、その社会的役割も含め、直接社員の方よりお話を伺いました。そして同社が設計に携わった新湊大橋についての説明を受けた後、実際に現地を案内していただき、新湊大橋の計画や設計、施工について、技術者の方々より説明をいただきながら具体的に学びました。
ちなみに、昨年3月に都市・交通デザイン学科を卒業した第1期生のOGが同社に入社しており、当日は同社に勤務する学科の先輩からも説明を受けることができました。


最初に会社の会議室で説明を受けました。

新湊大橋の設計で工夫した点などについて説明を受けているところです。橋が大きすぎて全体が写真に納まりません。

車道の下に併設されている「あいの風プロムナード」にて桁や支承の構造を間近に見ながら説明を受けています。

最後は「海王丸パーク」より橋を眺めて記念撮影。雲がなければ、背景に雄大な立山連峰を望むことができるのですが、この日は残念ながら雲で隠れていました。それでも充分に美しい景観です。

2023.07.24 新着情報