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川の流れ 流木の挙動【木村一郎】

都市・交通デザイン学科

都市における身近な水の存在として川が思い浮かぶ。真っすぐな川なら、水もほぼ真っすぐに流れ、その速さは川底付近では摩擦で遅く、水面付近で最も速い。ところが、川の曲がり部の流れはちょっと複雑だ。曲がり部では外方向に向かって遠心力が作用し、その大きさは流速の二乗に比例する。このため図1のように、水面付近では大きな遠心力が、底面付近では小さな遠心力が働き、このアンバランスのために、図に示すような旋回流(渦)が断面内に発生する。この渦のことを二次流(正確には第一種二次流)と呼ぶ。二次流と呼ぶ理由は、流路方向に向かう流れを一次流(主流)とし、それに直角方法の副次的な流れという意味である。この二次流は、図1の底面付近の矢印の方向を見れ…